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【書道】第78回日本書芸院展(2024年)湯淺の出品作品
第78回日本書芸院展-2024年-
魁星作家コーナー作品①
【春】 255cm × 70cm
〈訓読〉
西風猟猟として紅旌に転じ、
吹き尽す春霖 点滴の声。
暁に送る楚雲の隴に歸りて去くを、
夜に看る淮焼の江を隔てて明らかなるを。
(作詞者:周紫芝)
〈制作意図〉
日頃の古典学習の軌跡を一つ作品にしたいと思い、長条幅スタイルで制作することにしました。倪元璐の晩年の書を基調とし、宋代・周紫芝の七言律詩の一節を老灰紙に揮毫しました。奇矯な姿態を持つ文字を忠実に配しながら、自然な潤渇・字粒・字幅の変化、行を縦に貫通させることを意識しました。元璐の晩年露になる苦渋の渇筆には到底及びませんでしたが、ブレーキの効いた線やリズムの抜け感を表現しようと試みました。
近くで撮ると老灰紙の色がとんで白になっちゃいました😭
絹本で書くと、雰囲気出るのかな🤔
高いだろうけど書いてみたい、、
第78回日本書芸院展-2024年-
魁星作家コーナー作品②
【奕棋】 192cm × 225cm
〈訓読〉
鷺は寒江に落ち 鴉は汀に点ず、
晴窓飛雹 槃を撃つの声。
方円の動静 機に随ひて見る、
清簟疏簾 眼は倍(ますます)明らかなり。
(作詞者:洪炎)
〈制作意図〉
厳冬に囲碁に興じる意を詠んだ七言絶句を題材としました。
今注力して取り組んでいるのが大字書。「しっかりと強い線を引く」というのは常の目標です。王羲之や米芾の確かな字形と用筆を念頭に置き、蔵鋒を徹底して、むっくりした線で全体に広やかな文字に見えるよう心掛けました。拮抗した囲碁の対局のように白と黒(渇と潤、疎と密)がうまく攻め合い、互いを響き合わせたかったのですが、狙い通りに行きませんでした。
3点とも気合いを入れて書きましたが、僕の中ではこれがメイン作品です☺️
第78回日本書芸院展-2024年-
魁星作家コーナー作品③
【佐藤一斎のことば】 200cm × 60cm × 2幅
〈釈文〉
人も亦艱苦を閲歴すれば
則ち思慮自ら濃(こまや)かにして
恰も好く事を済す
(出典:言志晩録)
〈制作意図〉
佐藤一斎『言志晩録』に見える語を選びました。「人間も艱難辛苦を経験すると、考えが自然と深く細やかになり、何事もよく成就する」と説いています。
新たな挑戦として調和体で制作しました。鑑賞者にとって読みやすい書でありながら、誰かの心を動かす要素とは何かを考えました。しかし、答えは見つからず。まず漢字と平仮名ともに主役になってもらい、しっかりと線を引いて存在感を出そうとした初作での出品になりました。
またどこかのタイミングで調和体に再チャレンジしてみたい😉
魁星作家・列品解説会
本日4/20(土)11時からが僕の担当でした。
多くの方に足を運んでいただき有難うございました🙇♂️
序盤は緊張で心臓バクバク、手汗ビショビショでしたが、途中からリラックスして身振り手振りを使いながらお話できました。
もしかしたら、お喋り好きな湯淺ワールドになっていたかもしれないです笑💦
今は、無事に終えることができてほっとしています☺️
2枚目は、作家紹介の際、竹内勢雲先生より先日放送だった「開運!なんでも鑑定団」にちょこっと出演のことをご紹介いただいた場面です😅
(湯淺光峰/松本松栄堂 書道教室)
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